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コラム

2025.01.14

片方のおしりが痛くなる原因5つを紹介!何科を受診したら良い?

「おしりが片方だけ痛いけど原因は何?」「何科を受診すればいいんだろう?」「重大な病気じゃないか心配」などおしりに片方だけ痛みが出て原因が分からず不安に感じている方もいるでしょう。

原因は筋肉や神経、骨などさまざまな箇所への負担が考えられます。

改善するには筋力の衰えや普段の姿勢を見直さなければなりません。

この記事では、片方のおしりが痛いときに考えられる原因5つを紹介します。

何科を受診してどのような治療を受ければよいかも解説します。

片方のおしりが痛くなる主な原因5つ


おしりが片方だけ痛くなるのはさまざまな要因が考えられますが、今回は筋肉・神経・骨が原因となる症状を5つ紹介します。

1.坐骨神経痛

坐骨神経痛はおしりから足の裏にかけて痛みやしびれが起こる症状です。

痛みの元となる坐骨神経は腰からおしりを通り、足先まで続いているため、この範囲のどこに症状が出るかは人それぞれです。

通常は左右のどちらかに痛みが現れますが、まれに両方に出ることもあります。

痛みの種類は「チクチク」「ズキズキ」と表現されることが多く、人によっては電気が走るような痛みを感じる場合もあるでしょう。

坐骨神経痛は次項から紹介する、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)などが要因で引き起こされる症状です。

これらの疾患によって起こる、痛みやしびれの症状を坐骨神経痛とよびます。

2.腰椎椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは、背骨の間でクッションの役割を果たす椎間板が後方に飛び出す疾患です。

飛び出した椎間板が坐骨神経とぶつかり、刺激を与えて痛みやしびれが起こります。

筋力の低下や長時間の座り姿勢、中腰で重いものを持つことなどで、腰に負担がかかるのが原因です。

坐骨神経が刺激を受けるため、腰ではなくおしりから足にかけて症状が出やすいのが特徴です。

前かがみになった際に痛みが出る傾向にあります。

坐骨神経痛のなかでも椎間板に異常があるときには、椎間板ヘルニアと診断されます。

3.脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)

脊柱管狭窄症は、脊柱管という背骨の神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されて坐骨神経痛を引き起こす疾患です。

長年背骨で身体を支えていると負担がかかり、加齢が原因で起こるといわれています。

椎間板ヘルニアと同じくおしりから太ももの裏、足先にかけての坐骨神経に沿って痛みやしびれが現れます。

脊柱管狭窄症は腰を後ろにそらしたときに痛みが出やすい疾患です。

坐骨神経に痛みがあり、脊柱管が狭く変形していると脊柱管狭窄症と診断されます。

4.仙腸関節(せんちょうかんせつ)障害

仙腸関節とは、骨盤の左右の骨(腸骨)と骨盤の中央にある骨(仙骨)をつなぐ関節のことです。

出産や腰の手術などが原因で仙腸関節がゆるむと、動いたときに痛みを生じるようになります。

痛みはおしりや足の付け根辺り、太ももにも現れ、左右の片方だけが痛むケースが多く見られます。

立ち姿勢で片足に重心をかけたときや、歩くときに痛みが出るのが特徴です。

仙腸関節の状態が悪いのに無理をして動いたり、風邪で炎症を起こしたりすると痛みの症状が強く現れます。

5.変形性股関節症

変形性股関節炎は、加齢により股関節の軟骨がすり減り変形する疾患です。

中年以降の女性に多く見られ、生まれつきの関節疾患をもつ方も発症しやすい傾向にあります。

痛みが出る部位はおしりの横や足の付け根などです。

初期症状として立ち上がるときや歩くときに痛みが出始めます。

悪化すると安静にしていても辛く、痛みで歩行が難しくなることもあるでしょう。

片方のおしりが痛いときに何科を受診したらよいか

片方のおしりやその周辺が痛むときには、まずは整形外科を受診しましょう。

おしりに痛みやしびれが出るのは、腰周りの骨や神経に異常があるからです。

整形外科で診察を受け、骨に異常がないかを確認しましょう。

レントゲンや触診、その他検査を受けても異常が見つからない場合には、他の科を受診します。

その結果、整形外科でも大丈夫なのかを判断しましょう。

片方のおしりが痛いときの治療法

治療法は即効性がある鎮痛目的の処置と、長期に渡って改善を目指すものがあります。

治療法の種類を知って自分に合った方法を選びましょう。

内服薬や湿布

消炎鎮痛の効果がある内服薬や湿布を使い痛みを鎮めます。

痛みを抑える処置なので疾患そのものを治す効果はありませんが、炎症が治まるまでの短い期間をやり過ごすにはよいでしょう。

長期的に痛みが継続する場合や薬が効かなくなってきた場合は、他の治療法を考えるのがおすすめです。

ブロック注射

ブロック注射とは、痛みのある神経節やその周辺に麻酔薬を注入して、神経から伝わる痛みを遮断する処置です。

ブロック注射も主に鎮痛目的の処置です。

疾患そのものを治す処置ではありませんが、治療を続けるうちに痛みが軽減する効果も期待できます。

ブロック注射は筋肉の緊張をほぐし血行促進にもつながります。

血行がよくなると痛みが緩和されるため、注射を繰り返せば痛みが軽くなっていくのが実感できるでしょう。

運動療法

運動療法はリハビリの一種で、ストレッチや筋力トレーニングなどを長期的に行い、身体にかかる負担を軽くするのが目的です。

筋肉のこわばりをほぐして血行をよくすることで痛みを緩和させます。

疾患によってはやってはいけない動きもあるため、医師や理学療法士のもとで行いましょう。

物理療法

物理療法は運動療法の補助的な役割で行われます。

以下のようなものが物理療法です。

  • 温熱療法
  • マッサージ療法
  • 低周波電気療法
  • 赤外線やマイクロ波による治療
  • 骨盤牽引

疾患によってどの療法が合うかは異なりますが、運動療法と同じく血行をよくして痛みを和らげる効果があります。

おしりの痛みで悩んでいる方は中村AJペインクリニックへ

片方だけのおしりの痛みは短期間で改善するものもあれば、放置すると悪化するものもあります。

あまり長く様子を見続けずに、早めに整形外科を受診しましょう。

中村AJペインクリニックでは、整形外科とペインクリニックを診療科としているため、治療と痛み緩和の処置を同時進行で行えます

痛みに即効性があるブロック注射も取り扱っており、治療法の選択肢が広がります。

まずは診察を受け、ご自身の症状にはどの治療法が効果的なのかを相談してみましょう。

記事監修医師プロフィール

中村AJペインクリニック院長

中村 純

アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医