血管性頭痛は治療できる!医療機関での治療と自分でできる予防方法
血管性頭痛でお悩みの方へ、適切な治療や予防策を取ることで症状を和らげ、生活の質を改善できるかもしれません。
我慢せずに早めに対策して症状をコントロールしていきましょう。
本記事では、血管性頭痛の原因や症状に加え、医療機関での治療方法と日常生活で実践できる予防方法について詳しく解説します。
大阪で血管性頭痛の治療をお考えの方は、中村AJペインクリニックへお気軽にご相談ください。
血管性頭痛とは?
血管性頭痛とは、頭部の血管が拡張し、それによって周辺の神経が刺激されて発生する頭痛の一種です。
頭痛の原因にはさまざまなものがありますが、頭の中の脳自体が痛みの原因になっていることは少ないです。
頭痛を引き起こす原因のひとつに、ブラジキニンという発痛物質や、これを増強するプロスタグランジンという物質が分泌されることで、知覚神経が刺激されて発生すると考えられています。
日常的な頭痛は大きく3つのタイプに分かれています。
- 緊張型頭痛
- 群発頭痛
- 片頭痛または偏頭痛
血管性頭痛の代表例として片頭痛(偏頭痛)があり、頭の片側(稀に両側)にズキンズキンと脈打つような痛みが生じるのが特徴です。
さらに、前兆としてチカチカした光が見えたり、視界がかすんだりといった症状が現れる場合もあります。
血管性頭痛は、頭痛の中でも比較的多く見られるタイプです。
この先の項目で、原因を詳しく確認していきましょう。
血管性頭痛が起こる原因
偏頭痛の原因やメカニズムについては諸説あり、現在有力視されているのは、三叉神経が刺激されることで、頭痛が引き起こされる説です。
頭部の血管が拡張し、その結果として周囲に炎症が生じてしまうため神経が刺激されて頭痛が発生しています。
三叉神経が刺激を受けると、その影響で神経伝達物質であるセロトニンが急激に放出され、最初に脳血管が収縮します。
しかし、その後、セロトニンの減少によって血管が再び拡張し、この拡張が>脳周囲の神経を圧迫することにより炎症が生じ、拍動するような痛みが引き起こされてしまうのです。
このような血管の拡張と神経の刺激によって動脈の拍動に合わせて痛みが増すため、ズキンズキンとした脈打つような痛みを伴うと言われています。
血管性頭痛の治療方法
頭痛はその原因によって「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。
- 一次性頭痛
激しい痛みを伴う慢性的な頭痛です。
一般的な治療では十分な効果が得られないケースもありますが、ペインクリニックなどで専門的な治療を受けることで症状の緩和が期待できるでしょう。
- 二次性頭痛
くも膜下出血や脳出血、脳腫瘍、髄膜炎などの疾患が原因で発生するため、通常の頭痛とは異なり一刻も早く受診する必要がある頭痛です。
血管性頭痛は、一次性頭痛に分類され、完治が難しいとされています。
片頭痛を完治させる奇跡の治療はありません。
しかし、ペインクリニックなどでの専門的な治療を受けることで症状の緩和が期待できます。
次の項目では、具体的な治療方法を見ていきましょう。
予防治療
予防治療の一環として、まず禁煙が推奨されています。
偏頭痛を持つ人が喫煙すると、脳卒中のリスクが3倍になることが報告されており、タバコは片頭痛の予防に悪影響を及ぼします。
また、睡眠を妨げる行動を避け、十分な休息をとりましょう。
肉体的・精神的なストレスも片頭痛の引き金になるため、ストレス管理を意識し、リラックスできる時間を確保することが効果的です。
例えば、ゆっくりお風呂に浸かり心身をリフレッシュさせることで、ストレスを和らげられるでしょう。
食生活の見直しも予防に役立ちます。
片頭痛を悪化させる要因となる成分として、ポリフェノールやチラミン、亜硝酸化合物があり、これらはワイン、チーズ、ハム、ナッツ、チョコレート、柑橘類に含まれています。
また、カフェインにも注意が必要です。
適量であれば問題ありませんが、エナジードリンクやコーヒーなどを毎日多量に摂取するとカフェイン中毒に陥り、頭痛を誘発する可能性があるため控えめにしましょう。
薬物治療
血管性頭痛、特に片頭痛の急性発作が起こった際には、早期に鎮痛薬を使用することが推奨されています。
パラセタモールや非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は、頭痛発作の痛みを緩和するために使用される代表的な鎮痛薬であり、これらの薬剤は血流内で直接作用して、速やかに痛みを和らげるでしょう。
しかし、一次性頭痛は痛みが強いケースが多く、一般的な薬物療法で十分な効果が得られない場合も少なくありません。
そのような場合には、ペインクリニックでの神経ブロック療法など、より専門的な治療が有効とされています。
ブロック注射
ブロック注射とは、一次性頭痛に対して推奨されている治療法です。
頭痛を引き起こすトリガーポイントに直接注射する「トリガーポイント注射」や、神経の近くに局所麻酔薬を注入する「星状神経節ブロック」など、痛みの原因や症状に合わせて選択されます。
ブロック注射は、痛みの信号が脳に伝わるのを抑制し、過敏になった神経を鎮静化させます。
さらに、炎症を抑え、血行を改善する効果も期待できます。
この治療により、繰り返し起こる痛みを予防し、神経にダメージが蓄積するのを防げるのです。
血管性頭痛の治療なら中村AJペインクリニックへ
中村AJペインクリニックでは、血管性頭痛の治療にブロック注射を推奨しています。
中村AJペインクリニックのブロック注射は、外来診察で手軽に受けることができ、待ち時間も少なく、施術後すぐに帰宅できます(一部のケースでは20分ほど安静にする場合もあります)。
顔を含む全身の痛みに対応できるブロック注射は、注射の種類や病名によって健康保険が適用されることもあり、安心して治療を受けていただけます。
また、中村AJペインクリニックの院長は20万件以上の症例数を持ち、日本ペインクリニック学会専門医および日本整形外科学会専門医の資格を持つ経験豊富な医師が治療を担当しています。
そのため、初めてブロック注射を受けられる方でもご安心ください。
まとめ
血管性頭痛は、血管の拡張や神経の刺激によって引き起こされる頭痛です。
ブロック注射など、専門的な治療によって症状をコントロールしていきましょう。
中村AJペインクリニックは、身体の「痛み」を手術以外の方法で和らげる専門診療科です。
血管性頭痛に悩まれている方は、ぜひ一度ご相談ください。
記事監修医師プロフィール
中村AJペインクリニック院長
中村 純
アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医