帯状疱疹に効く市販薬3種と注意点3つ|辛い症状にはブロック注射
帯状疱疹にかかってしまったけど、すぐには病院に行けないという方もいるでしょう。
しかし帯状疱疹は痛みやかゆみが出ることが多く、病院に行くまで症状に耐え続けるのは辛いことです。
そんなとき、市販薬で少しでも症状を緩和できたら楽になりますよね。
この記事では、帯状疱疹の症状を緩和できる市販薬と使用の注意点を解説します。
薬だけでは痛みやかゆみが治まらないときの、効果的な処置方法も紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
帯状疱疹の症状を緩和する市販薬2種類
辛い症状を緩和してくれる市販薬にはどのようなものがあるのでしょうか?
どの症状を抑えたいかによって、使う薬の種類は変わります。
2種類の症状に合わせた薬を紹介します。
1.痛みを緩和する
NSAIDs(エヌセイズ)といわれる非ステロイド性抗炎症薬が痛みに効きます。
抗炎症薬なので痛みのもとになる炎症を鎮めてくれる効果のある薬です。
ロキソニンやイブ、カロナールなどの鎮痛剤がNSAIDsに当たります。
頭痛や歯痛、腰痛などで使用したことのある方も多いのではないでしょうか。
すぐに病院に行けずに痛みが我慢できないときには、鎮痛剤の力を借りるとよいでしょう。
2.かゆみを緩和する
かゆみを抑えるのが目的なら、抗ヒスタミンの作用があるものが効果的です。
抗ヒスタミン薬はかゆみなどのアレルギー症状を引き起こす、ヒスタミンという物質を抑えてくれる作用があります。
飲み薬と塗り薬が販売されています。
飲み薬ではアレグラやアレルギール錠などがあり、花粉や埃によるアレルギー発症時や、湿疹のかゆみを抑えるときに服用する薬です。
塗り薬では、新レスタミンコーワ軟膏やオイラックスソフトなどがあります。
完全にかゆみを抑えることはできなくても、緩和はできます。
帯状疱疹の市販薬を使うときの注意点3つ
帯状疱疹の症状を抑える薬を市販で買うには、注意しなければならないことがあります。
注意点を3つ解説します。
1.悪化や副作用の危険性がある
薬を自己判断で使うのはリスクがあります。
薬局でよく目にする鎮痛剤は、胃腸への副作用が出ることがあります。
状況によっては服用してはいけないケースもあるので、確認してから使用するのが安心です。
また、悪化させる成分が入った薬を知らずに使ってしまう危険もあります。
塗り薬の中にはステロイド剤が含まれているものがあり、ステロイド剤は帯状疱疹にはタブーとされています。
通常は病院の処方でないと手に入らないのですが、以前ほかの症状で処方されたステロイド剤が、自宅に保管されている場合もあるでしょう。
分からずに使ってしまうと悪化の原因になるので、帯状疱疹で処方された薬の使用がおすすめです。
2.緊急時や一時的な使用のみにする
帯状疱疹で市販の薬を使うのは、緊急時や一時的な場面だけにとどめましょう。
市販薬は病院を受診したうえでの補助的な役目でしかありません。
水ぶくれが破れたときの緊急時や、すぐに病院に行けないときの一時しのぎとして使います。
市販薬だけに頼らず、病院で処方される飲み薬をしっかりと服用することが大切です。
3.悪化したらすぐに病院へ行く
市販薬を使っていても治らずに症状がひどくなる場合には、すぐに病院を受診しましょう。
間違ったものを使っているか、症状がひどいと市販の薬だけでは改善が追いつかないことも考えられます。
特に痛みやかゆみが強いと軽い塗り薬だけでは症状を取り除けない傾向にあります。
病院で適切な処置をしてもらいましょう。
帯状疱疹を治す市販薬は日本では未販売
現状では、帯状疱疹を根本から治してくれる薬は市販では売られていません。
処方箋なしで手に入るのは、痛みやかゆみなどの症状を一時的にやわらげてくれる薬のみです。
症状緩和が目的の市販薬には、病院で処方される薬と同じ成分が入ったものもあるので、効果は期待できるでしょう。
しかし一時的な緩和の効果があるだけで、原因となるウイルスを抑えることはできません。
ウイルスを抑えるには抗ウイルス剤が必要で、病院の処方でしか手に入らない薬です。
残念ながら市販の薬だけでは帯状疱疹は治せません。
帯状疱疹を発症したら3日以内に受診が必要
帯状疱疹は早急に抗ウイルス剤での治療が必要です。
発症してから3日以内の受診が推奨されています。
抗ウイルス剤の投与開始が遅くなればなるほど、体内でウイルスが増殖して重症化する危険が高まります。
重症化すると飲み薬での抗ウイルス剤の服用では間に合わず、入院での点滴治療が必要です。
退院しても後遺症が残るケースがあり、日常生活が辛いものとなってしまいます。
忙しくてすぐに病院に行かなかったり、症状が軽いからといって放置してしまうのはとても危険です。
市販の薬では治らないということを認識して、早急に病院を受診しましょう。
帯状疱疹の辛い症状にはブロック注射が有効
帯状疱疹の痛みやかゆみにはブロック注射が大きな効果を発揮します。
ブロック注射とは、神経節やその周辺に注射で薬剤を投入して痛みの伝達を止める処置です。
痛みが止まると身体が緊張状態から開放されて血流がよくなります。
血流がよくなることでかゆみの症状も軽減され、皮膚の患部の修復も早まります。
先に紹介した抗ウイルス剤は治療に効果的で回復へ導いてくれますが、痛みやかゆみを止めてくれるものではありません。
症状を緩和できる市販薬も紹介しましたが、それ以上の緩和効果が期待できるのがブロック注射です。
痛みの元を断ち、かゆみの軽減や皮膚の修復にも役立ってくれます。
帯状疱疹の辛い症状は中村AJペインクリニックへ
中村AJペインクリニックでは、帯状疱疹を根本から治す治療と共にブロック注射の処置ができます。
辛い痛みやかゆみはストレスになり、日常生活もままならず夜も安眠できません。
快適な状態で回復に専念できるよう、ブロック注射を検討してみましょう。
症状にお悩みの方は、帯状疱疹の治療とブロック注射の処置に精通した中村AJペインクリニックへご相談ください。
記事監修医師プロフィール
中村AJペインクリニック院長
中村 純
アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医