帯状疱疹の治療にブロック注射が有効!その理由や治療内容を詳しく解説
帯状疱疹は、80歳までに3人に1人が罹患するといわれ、体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い発疹と水ぶくれが出現する感染症です。
帯状疱疹や、合併症である帯状疱疹後神経痛の痛みに対する治療として、神経ブロック注射は有効であり、痛みに苦しむ多くの患者様に選ばれています。
今回の記事では、ブロック注射が帯状疱疹に有効な理由や実際の治療の内容について解説します。
現在、帯状疱疹の痛みで困っている人はぜひご参考にしてください。
中村AJペインクリニックでは、帯状疱疹に対する治療を行っており、神経ブロック注射の専門医がしっかり治療をすすめていきますので、安心してお任せください。
帯状疱疹とブロック注射
帯状疱疹の原因となるウイルスは、子どもの頃に感染した水ぼうそうと同じ水痘・帯状疱疹ウイルスです。
子どもの頃に罹患して体内に入ったウイルスが、長期間神経に潜んでおり、加齢や疲労、ストレスなどによって免疫機能が低下することで帯状疱疹を発症します。
皮膚の症状がでるため、皮膚疾患だと思われがちですが、神経へのダメージや痛みといった影響もあります。
ブロック注射は神経に作用し、痛みを緩和させ、血流を回復させる作用を持つため、神経のダメージ抑制と皮膚の症状改善にも役立ちます。
神経のダメージを抑制することで、帯状疱疹後神経痛への移行も予防します。
<顔の発疹>
<腹部の発疹>
帯状疱疹後神経痛とブロック注射
帯状疱疹により、神経へのダメージが蓄積されることで、本来は痛みの刺激とはならないような軽い接触によっても痛みが生じてしまうような状態が帯状疱疹後神経痛です。
数か月から数年に及んで神経の痛みが続くこともあり、帯状疱疹を発症した約10%前後の方に見られると言われています。
神経の痛みを緩和させ、緊張を緩める神経ブロック注射を行うことで、ダメージのある神経の回復が期待できます。
帯状疱疹後神経痛についてはこちらでも詳しく説明しております。
ブロック注射の治療について
帯状疱疹の治療は、抗ウイルス薬でウイルスの増殖を抑え、皮膚症状に対する消毒や鎮痛剤の内服などでほとんどの場合回復します。
しかし、治療が遅れてしまったり基礎疾患のある方は、重症化してしまうことがあります。
神経への影響がみられたり強い痛みがある場合には、神経ブロック注射を選択します。
ブロック注射の種類
帯状疱疹の症状は、ダメージを受けている神経の種類によって、全身の様々な場所に生じる可能性があります。
専門医が、患者様の痛みのある場所や痛みの程度をお伺いして、必要な種類のブロック注射を行います。
適応部位 | ブロック注射の種類 |
---|---|
顔 | 星状神経節ブロック |
首・上肢 | 星状神経節ブロック |
下肢 | 腰部硬膜外ブロック |
お尻 | 仙骨部硬膜外ブロック |
ブロック注射の回数
神経ブロック注射を行う回数や頻度は、痛みの程度や重症度によって異なります。
一般的に、軽症の場合は注射の効果の持続時間が長く、重症化している場合ほど持続時間が短いことが多いです。
なお、神経ブロック注射を複数回行うことで出てくる副作用や耐性は、特にありませんのでご安心ください。
くわしくは、こちらをご覧ください。
帯状疱疹後神経痛の治療では、1回の神経ブロック注射で治癒することはほとんどなく、複数回の通院が必要となりますが、発症後1か月以内に治療を行うことで、長期間の痛みを予防できます。
また、帯状疱疹の痛み症状に対しても、早めにブロック注射で治療を行うことで、帯状疱疹後神経痛への移行を予防することができます。
中村AJペインクリニックにおける帯状疱疹の治療
丁寧なカウンセリングで、最適な治療法をご提案
カウンセリングにより、専門医が患者様の症状や痛みの程度をしっかり確認し、抗ウイルス薬を中心とした、必要な治療法をご提案します。
ブロック注射に対する疑問点や不安な部分についても、納得いただけるまで丁寧にご説明してから治療を行います。
通院しやすい環境でストレスなく治療できる
事前予約制となっているので、待ち時間なくスムーズに治療を行うことができます。
また、治療後もすぐに帰宅することが可能ですので、複数回の通院でもストレスなく通うことが出来ます。
中村AJペインクリニックの治療症例
こちらでは、中村AJペインクリニックでの帯状疱疹治療の一例を紹介いたします。
当院でブロック注射を使用した症例をご覧ください。
以下の写真は施術から4カ月後の様子です。
この段階では、帯状疱疹による顕著な皮疹や赤みがまだ見られます。
続いて、治療5カ月後の写真です。皮膚の盛り上がりが目に見えて改善しています。
そして、治療から7ヶ月目には、皮疹が完全に消え、症状も見られなくなっています。
痛みもなくなり、肌の回復が順調に進み、わずかな色素沈着が残るのみとなっています。
ブロック注射は神経痛の抑制に効果的であり、帯状疱疹後の神経痛の予防と症状の緩和に大変有効であることが確認されています。
まとめ
帯状疱疹による痛みや帯状疱疹後神経痛の予防と治療には、神経のダメージを抑制するブロック注射は有効な治療法です。
ブロック注射は麻酔科医の領域であり、どの医院でも積極的に行われるわけではありません。
特に痛みが強い場合や、重症度が高い場合には、ペインクリニックを受診することでスムーズに帯状疱疹の治療を行うことができます。
痛みの症状のある部位によって、ブロック注射の種類は変わりますが、中村AJペインクリニックではブロック注射の専門医が丁寧にカウンセリングを行い、適切なブロック注射を行うため、安心して治療を進めることができます。
帯状疱疹の痛みに困っている方は、ぜひ中村AJペインクリニックにご相談ください。
記事監修医師プロフィール
中村AJペインクリニック院長
中村 純
アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医