ブロック注射には即効性がある!注射の種類ごとの効き目や特に即効性が感じられる疾患も紹介
ブロック注射は、痛みの軽減に即効性があるという特徴があり、身体の痛みに困っている多くの人に選択されている治療法です。
身体の痛みに対する治療法としては他にも様々なものがある中で、なかなか軽減されない重い痛みに対してブロック注射が選択されるのには理由があります。
今回の記事では、ブロック注射の種類ごとにその即効性について解説していきます。
また、特にブロック注射の即効性を感じやすい疾患についても触れていきますので、身体の痛みに困っていて治療法が分からず困っている方の参考になれば幸いです。
中村AJペインクリニックは、痛みの専門医であり、患者様の状態や身体の痛みに合わせた適切な治療を受けることが可能です。
ブロック注射に即効性がある理由
ブロック注射は、痛みの原因となる部位の神経やその近くに薬剤を注射することで、痛みを軽減させる治療法です。
ブロック注射を行うことで筋肉の過緊張状態を食い止め、神経の興奮状態を鎮めることができるため、痛みの悪循環を遮断します。
痛みの原因に直接アプローチすることができるので、注射後15分から30分程で効果が出始めます。
ブロック注射の効果は薬が効いている間だけではない
実際にブロック注射を行ってから、15分〜30分程度で局所麻酔薬等の効果が表れ、痛みが軽減していきます。
使用する局所麻酔薬などの薬剤の効果は20分程度で効力がなくなるものの、施術前にあった痛みが戻ってこないことが多いです。
これは、ブロック注射が、痛みによって筋肉が緊張し、患部の血行が悪化している悪循環を遮断し、痛みの原因である部位の状態を正常化させているからです。
ブロック注射を繰り返して行うことで、頑固な痛みでも解消することができます。
現在もっている身体の痛みに耐えられず、今すぐになんとかしたい、というあらゆる世代の方に選ばれています。
ブロック注射の種類ごとの即効性とは
ブロック注射には、多くの種類があり、中村AJペインクリニックでは以下の種類のものを取り扱っています。
- 星状神経節ブロック注射
- 硬膜外ブロック注射(仙骨部/腰部)
- 関節注射(肩/膝/股関節)
種類ごとに痛み軽減までの時間と、適応となる疾患やその疾患に対する効果について解説します。
星状神経節ブロック
星状神経節ブロック注射は、頚部の交感神経節(首の喉ぼとけ辺りの位置)に薬剤を注入することにより、交感神経の活動を一時的に遮断する治療法です。
交感神経を遮断することで、頭部や顔、首から腕にかけてと上半身の血流を増加させ、また痛みを緩和させます。
注射を行って15分ほどで効果が表れて痛みやしびれの症状が軽減してきます。
上半身の血流不足による末梢循環障害や交感神経の過緊張が原因である疾患への即効性に期待できます。
- 肩こり|血行不良が主な原因であることが多く、効果が見られます。
- 片頭痛|頭部の筋肉の緊張を抑えられるので効果があります。1週間に1回の注射を数回行うことで効果が感じられます。
- 顔面神経麻痺・顔面けいれん|顔面の血流改善により特に急性期に効果があります。状態により連日~週1回の注射を医師と相談しながら行っていきます。
- 首の痛み|首の脊柱管狭窄症や頸椎椎間板ヘルニアなどが原因の痛みにも効果があり、1週間に1回の注射を行います。数回~数十回と効果への個人差も大きいため、診療をするたびに医師と直接相談しながら治療を進めていきます。
別コラムにて詳しく記載(首のブロック注射とは?治療の効果や費用を把握しましょう) - 花粉症|自律神経・ホルモン分泌・免疫力(抵抗力)のバランスを整える効果もあり、花粉症の症状を抑制します。
詳しくは「ブロック注射で花粉症がよくなる⁈効果的なブロック注射の種類とその理由について解説」をご覧ください。
硬膜外ブロック注射
硬膜外ブロック注射は、脊椎の中にある硬膜外腔というスペースに薬剤を注射することで、神経の痛みや炎症をおさえ、症状を軽減する治療法です。
仙骨部硬膜外ブロック注射と腰部硬膜外ブロック注射は注射部位の違いで名称を使い分けていて、仕組みは同じです。
注射をした後、5分から10分ほどで手足が温かくなる感覚があり、その後徐々に痛みやしびれが改善されていきます。
腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、急性腰痛(ぎっくり腰など)、腰椎の圧迫骨折などの疾患からくる腰痛、坐骨神経痛などに即効性があり、1週間に1回の注射を5回ほどを目安に通院にて注射していきます。
特に、ぎっくり腰の原因が血流不足である場合などには、5回注射を行う前に治ってしまう場合もあります。
詳しくはブロック注射で腰の痛みを緩和!気になる効果や施術の流れも解説をご覧ください。
関節注射
関節注射は、痛みのある関節に直接、局所麻酔薬やヒアルロン酸、ステロイド薬などの薬剤を注射して注入することで、痛みの軽減を行う治療法です。
注射後10分ほどで、関節液の粘力性やクッション性が一時的に回復するために痛みが軽減されていきます。
注射後2〜3日は少し違和感があるかもしれませんが、その後さらに薬剤の効果で痛みが楽になります。
1週間に1度行い、5回程続けるのが一般的です。
中村AJペインクリニックでは、肩関節、膝関節、股関節への関節注射を行っています。
肩関節周囲炎、変形性膝関節症、股関節炎、変形性股関節症などの、関節包内に痛みの原因がある場合に即効性があります。
ブロック注射の即効性を得るためにはクリニック選びが重要
ブロック注射は、ほとんどの場合が注射を打って15分~30分程で薬剤の効果が出てきて痛みの軽減を感じられ、即効性のある治療法として多くの方に選ばれています。
しかし、ブロック注射を行ってもすぐに痛みが戻ってきてしまう、なかなか身体の痛みが取れないといった方もいらっしゃいます。
ブロック注射は一般的に、持っている疾患の状態が軽症であればあるほど即効性が高く回数も少なくてよい、逆に重症であれば痛みが軽減されるまでの注射の回数は多く通院頻度も高いといわれています。
つまり、痛みの原因である疾患の状態が重症であれば痛みが取れにくいのです。
ブロック注射を行っても痛みがとれないその他の理由として、「適切な種類のブロック注射を、適切な位置に施術できていない」という場合もあります。
これは、ブロック注射を行う医師が、患者様の痛みの原因をしっかり把握できていない、もしくは痛みの原因となる場所に適切に注射できていないといったことが考えられます。
だからこそ、ブロック注射の即効性を効果的に実感するためには、専門医で治療を行うことが重要です。
中村AJペインクリニックは、ペインクリニックの専門医であり、これまでの症例数も20万件以上と経験豊富なことから安心してブロック注射を行っていただけます。
記事監修医師プロフィール
中村AJペインクリニック院長
中村 純
アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医