帯状疱疹を発症しやすい部位は?症状や症例画像、治るまでの経過や治療法を解説
帯状疱疹を発症しやすい部位は、顔・首・腕・お腹・脇の下・背中などです。
17%ほどの割合で、足に帯状疱疹を発症することもあります。
症状が進行するにつれ痛みが悪化しやすいため、軽度の帯状疱疹でも早めに医療機関を受診しましょう。
本記事では、帯状疱疹の初期症状や症例画像、治るまでの経過や治療方法を解説しています。
帯状疱疹ができているときにしてはいけないことも紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
大阪で帯状疱疹の治療を検討している方には、中村AJペインクリニックがおすすめです。
通常の治療に加え、痛みの緩和や帯状疱疹後神経痛の予防に役立つ神経ブロック注射にも対応しています。
神経ブロック注射の待ち時間が少なく、施術後はすぐに帰宅できるため、ぜひ気軽にご相談ください。
帯状疱疹とは?原因やメカニズムについて
帯状疱疹とは、子供の頃にかかる水疱瘡ウイルスが原因で引き起こされる病気です。
加齢やストレスや過労などにより免疫力が低下すると、背骨付近の神経に潜んでいる水疱瘡ウイルスが再活動を始め、神経を傷つけながら皮膚に向かいます。
帯状疱疹になると、顔や体の左右どちらかにピリピリとした違和感や痛みが生じ、数日後に赤い発疹が帯状に発現するケースが一般的です。
痛みの感じ方には個人差があり、まったく痛みがない方もいれば、夜眠れないくらいの痛みを感じる方もいます。
症状が進行するにつれ痛みが悪化しやすい傾向にあるため、帯状疱疹になったら早めに医療機関を受診しましょう。
首や顔に発症した帯状疱疹を放置すると、失明や顔面麻痺や難聴などの合併症になる危険性が高まります。
合併症は後遺症として生涯残る危険性があるため、十分注意してください。
帯状疱疹は、基本的には人にうつらない病気です。
しかし、水疱瘡ウイルスに感染した経験がない方が帯状疱疹の発疹に直接触った場合は、水疱瘡を発症する危険性があります。
帯状疱疹の発疹に触れた手で子供や赤ちゃんを触らないよう、十分注意が必要です。
子供や赤ちゃんと共に生活している場合は、帯状疱疹の発疹部分をガーゼで覆い、発疹が乾いて完全にかさぶたになるまではタオルも別のものを使用しましょう。
帯状疱疹を発症しやすい部位は顔・首・腕・お腹・脇の下・背中など
帯状疱疹を発症しやすい部位は、顔・首・腕・お腹・脇の下・背中などです。
通常、帯状疱疹は顔や体の左右どちらかの神経に沿って帯状に発現します。
目の周りに発症する帯状疱疹は眼部帯状疱疹と呼ばれ、結膜炎や角膜炎を引き起こす恐れがあるためとくに注意が必要です。
首に帯状疱疹ができると、指にしびれが生じたり腕を上げることが困難になったりする場合もあります。
脇の下は神経が密集しているため帯状疱疹が発症しやすく、痛みや不快感も強い部位です。
部位ごとの帯状疱疹が発症する割合を、次にまとめました。
部位 | 発症の割合 |
---|---|
頭部~顔面 | 17.5% |
頸部~上肢 | 14.5% |
上肢~胸背部 | 31.2% |
腹背部 | 19.6% |
腰臀部~下肢 | 17.2% |
発症の割合が最も高い部位は上肢〜胸背部で30%ほど、次いで腹背部が20%ほどです。
体の神経は複雑に繋がっているため、1つの部位に問題が生じるとほかの部位にも悪影響を及ぼす危険性があります。
帯状疱疹になったら、早めに医療機関を受診して治療を受けましょう。
ここからは、顔・腕・腹部に発症した帯状疱疹の症例を紹介します。
顔(目の周り)にあらわれる帯状疱疹の症例画像
顔(目の周り)に帯状疱疹を発症した症例です。
額からまぶたにかけて発疹が現れています。
目の周りに帯状疱疹ができると、発症初期から結膜炎や角膜炎を引き起こす恐れがあるため、十分注意が必要です。
まれに、耳鳴りや難聴や顔面神経麻痺などの合併症を引き起こす場合もあります。
顔に帯状疱疹ができた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
腕にあらわれる帯状疱疹の症例画像
続いては、腕に帯状疱疹を発症した症例です。
赤い斑点に加え、小さな水ぶくれも発現しています。
症例の水ぶくれは初期段階のものです。
数日ほど経つと黄色い膿が目立つようになり、1週間ほどで自然に水ぶくれが破れます。
水ぶくれがかさぶたになるまでの期間は2週間ほどで、かさぶたが自然と取れて治るまでの期間は1週間ほどです。
腹部にあらわれる帯状疱疹の症例画像
次の写真は、腹部に帯状疱疹を発症した症例です。
赤い斑点が複数できていますが、まだ初期のため水ぶくれは目立っていません。
その後小さくプツプツとした水ぶくれが多発し、かさぶたになり治っていきます。
帯状疱疹の発症後、治るまでの経過
帯状疱疹の発症後、治るまでの経過は次のとおりです。
- 初期症状として皮膚に違和感や赤み・かゆみ・痛みがあらわれる
- 水ぶくれや紅斑が出現し、全身症状があらわれることもある
- 水ぶくれが破れ、数週間かけて治っていく
それぞれ、詳しく解説します。
初期症状として皮膚に違和感や赤み・かゆみ・痛みがあらわれる
帯状疱疹を発症すると、初期症状として体や顔の左右どちらかの皮膚に、違和感や赤みやかゆみや痛みがあらわれます。
ピリピリとした神経痛があらわれる場合が多いですが、痛みが出ないケースもあるため一概には言えません。
帯状疱疹を発症したら、痛みの有無に関わらず極力早く医療機関を受診し、治療を受ける必要があります。
痛みがある場合は、強い痛みが残る危険性を減らすためにも、神経ブロック注射を行えるクリニックを受診しましょう。
水ぶくれや紅斑が出現し、全身症状があらわれることもある
帯状疱疹の痛みが数日から1週間ほど続いたあとは、皮膚に紅斑という赤い斑点があらわれ、小さな水ぶくれが多発します。
プツプツとしており中央にはくぼみが見られる点が、帯状疱疹による水ぶくれの特徴です。
場合によっては、軽い発熱やリンパ節腫脹や頭痛などの全身症状を伴うケースもあります。
全身症状を併発した場合、眠れないほどの症状になるケースもあるため、帯状疱疹を発症したら極力早く医療機関を受診しましょう。
水ぶくれが破れ、数週間かけて治っていく
帯状疱疹の水ぶくれは初期段階では透明ですが、数日ほどで黄色い膿が目立つようになり、1週間ほどで自然に破れます。
破れた水ぶくれは2週間ほどでかさぶたになり、その後1週間ほどかけてかさぶたが自然と剥がれるケースが一般的です。
かさぶたができると気になるかもしれませんが、無理やり剥がさないようにしましょう。
帯状疱疹の改善に効果的な治療方法
帯状疱疹の改善に効果的な治療方法は、次のとおりです。
- 投薬による治療で痛みを軽減する
- 予防接種によってウイルスへの抵抗力を高める
帯状疱疹の再発率は6%ほどのため、治療薬のみでなく予防接種も重要です。
それぞれ、詳しく解説します。
投薬による治療で痛みを軽減する
帯状疱疹のウイルスには一般の抗生物質が効かないため、専用の抗ウイルス薬を投与して治療を行います。
痛みがある場合は鎮痛薬の投与や神経ブロック注射を行い、帯状疱疹による痛みを軽減するためご安心ください。
日常生活に支障が出るほどの症状が出ている場合は、入院により全身管理を行うケースもあります。
入院する場合は、抗ウイルス薬の点滴治療と鎮痛薬治療を受けるケースが一般的です。
神経ダメージによる痛みには神経ブロック注射が効果的なため、帯状疱疹の痛みがひどい場合は早い段階でブロック注射を検討しましょう。
予防接種によってウイルスへの抵抗力を高める
帯状疱疹の発症や再発を予防するためには、予防接種を行いウイルスへの抵抗力を高めることが大切です。
50歳以上になると帯状疱疹の発症リスクが上がるため、予防接種による免疫の強化をおすすめします。
帯状疱疹の予防接種は、弱毒水痘生ワクチンとシングリックスの2種類です。
弱毒水痘生ワクチンは1回の接種で良いうえにシングリックスよりも料金が安く、副反応も少ない傾向にあります。
ただし、妊娠中の方や免疫抑制剤を使用している方は接種できません。
シングリックスは料金が高額なうえに2ヶ月間隔で2回接種する必要があり、副反応も出やすい傾向にあります。
しかし、予防効果が高く効果の持続期間も長い点がメリットです。
いずれの予防接種も自治体により助成があるため、ぜひ活用してみてください。
帯状疱疹ができているときにやってはいけないこと
帯状疱疹ができているときにしてはいけないことは、次のとおりです。
- 睡眠不足、不規則な食生活、ストレスの蓄積など免疫を低下させる生活を送る
- 症状があらわれている部位を冷やす
- 帯状疱疹の水ぶくれを潰す
- 帯状疱疹が顔にできているときにコンタクトレンズを使用する
- 発疹を触った手で水疱瘡にかかった経験がない人と接触する、タオルを使い回す
帯状疱疹ができているときにしてはいけないことについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
帯状疱疹の痛みを和らげるにはブロック注射がおすすめ
帯状疱疹のつらい痛みを和らげたい方には、神経ブロック注射をおすすめします。
神経ブロック注射とは、神経の周辺に局所麻酔を注射する治療方法です。
顔を含め全身すべての部位に注射可能で、帯状疱疹による痛みの緩和と血流の回復、神経と皮膚の症状の改善に役立ちます。
神経ブロック注射は、ウイルスにより神経に傷跡が残ることで起こる、帯状疱疹後神経痛を予防するうえでも有効な治療方法です。
帯状疱疹後神経痛になると、帯状疱疹が治ったあとも痛みが長期間残ってしまいます。
高齢の方や帯状疱疹が重症の方は帯状疱疹後神経痛になりやすいため、神経ブロック注射により神経へのダメージの蓄積を防ぎましょう。
中村AJペインクリニックは部位別に最適な神経ブロック注射の提案が可能
中村AJペインクリニックでは、部位ごとに最適な神経ブロック注射を提案しています。
神経ブロック注射は、治療対象の神経により、ブロック注射の種類・注射部位・薬剤の種類や量が異なる施術です。
帯状疱疹の状態や部位をしっかりと見極めるためにも、中村AJペインクリニックではカウンセリングを重視しています。
施術は経験豊富な医師が行うため、神経ブロック注射を初めて受ける方でも安心です。
中村AJペインクリニックの神経ブロック注射は待ち時間が少なく、施術後はすぐに帰宅できます。
忙しくまとまった時間をなかなか取れない方でも、気軽に施術を受けられる点も強みです。
神経ブロック注射の痛みや施術頻度などが気になる方は、次の動画もご覧ください。
まとめ
帯状疱疹は、顔・首・腕・お腹・脇の下・背中などの部位にできやすい傾向にあります。
目の周りに帯状疱疹ができると結膜炎や角膜炎を引き起こす恐れがあるため、とくに注意が必要です。
帯状疱疹の痛みには個人差がありますが、症状が進行するにつれ痛みも悪化しやすい傾向にあります。
帯状疱疹を発症したら、痛みの有無に関わらず早めに医療機関を受診しましょう。
治療方法は投薬と予防接種で、痛みの緩和や帯状疱疹後神経痛の予防には神経ブロック注射も効果的です。
大阪で帯状疱疹の治療を検討している方には、中村AJペインクリニックをおすすめします。
御堂筋線・長堀鶴見緑地線の心斎橋駅より徒歩1分で、地下道からすぐクリニックにアクセスできるため、雨の日でも安心です。
神経ブロック注射にも対応しているため、ぜひ気軽にご相談ください。
記事監修医師プロフィール
中村AJペインクリニック院長
中村 純
アメリカニューヨーク州コロンビア大学 医学部大学院 卒業
米国外科専門医(災害外科・形成再建外科
日本ペインクリニック学会 専門医
日本整形外科学会 専門医
厚生労働省医政局 麻酔科標榜医